あらゆるものから隔絶された存在である、人魚の汐莉。何者とも分かり合えない虚無感に苛まれる彼女を、唯一受け入れてくれたのが幼き日の比名子だった。生きる希望に満ちた彼女の輝きを失わないため、祈りを込め、汐莉はその血を分け与えた。それが比名子の、絶望そのものになるとも知らずに。
あらゆるものから隔絶された存在である、人魚の汐莉。何者とも分かり合えない虚無感に苛まれる彼女を、唯一受け入れてくれたのが幼き日の比名子だった。生きる希望に満ちた彼女の輝きを失わないため、祈りを込め、汐莉はその血を分け与えた。それが比名子の、絶望そのものになるとも知らずに。